アラビア半島のいたるところに、歴史、象徴的な意味、人々、不可思議な出来事、勇気などをテーマにした物語があります。文化と遺産が入り交じったサウジアラビアの伝説は、人々、場所、時代の物語の記録といえるでしょう。「伝説の裏にある物語」記事シリーズでは、「2人の恋人と彼らの山をめぐる物語」を皮切りに、これらの伝説の裏話(あるいは物語)をご紹介します。
どんな伝説も、いつ何が起きたかについて議論されています。ダーランにあるプリンス・モハメド大学で人類学を教えるローラ・ストラカン教授は、内容が似ているものの少し異なる神話が国のあちこちに存在することがよくあると述べています。
ストラカンは、火山活動やそれによって現れる円錐形の火山のような現象を説明するために、このような伝説が広がったのではないかと示唆しています。「遊牧民は、なぜ地形的な特徴があるのか、なぜそうなっているのかを説明しようとしているのです。」と彼女は述べています。「彼らはプレートテクトニクスを[理解する]教育を受けていなかった代わりに、恋人たちの願いと解釈したのです。」
アジャとサルマの物語は、観光、文学、エンターテイメント(2016年に作家兼テレビ司会者のモーシン・シャイク・アルハッサン博士が3つの恋物語の1つを連続ドラマで紹介)の場で今日も生き続けています。そして、すべての伝説のように語り継がれています。
ハティム・アル・タイ
アーリフ城