ナジュドの料理にはサウジアラビアの伝統料理やレシピが取り入れられていますが、独自の特徴があります。砂漠の気候と地域の地形から影響を受けているナジュドの料理は健康的でボリュームがあり、香り高いスパイスを加えたシチュー、小麦や米を使用した料理が代表的です。
代々伝わるレシピは家庭ごとに異なり、世代を超えて受け継がれてきました。ナジュドの愛情のこもった伝統料理は手間がかかることで知られていますが、待つだけの価値はあります。
ジャレーシュはシンプルでボリュームのあるお粥料理で、粗く挽いた小麦、好みの肉、トマト(入れなくても可)を煮込み、飴色に炒めた玉ねぎをふんだんにトッピングして出されます。もう1組の塩味の料理、マタジズ(Mataziz)とマルクーク(Marquq)は、肉の塊、栄養価の高い野菜、小麦粉またはライ麦粉で作られた円盤上の生地をトマトソースで煮込んだパスタのような料理です。この2つの料理の唯一の違いは、マルクークの方が汁気が多く、サイズの大きな小麦粉の生地を使用することです。
ナジュドの伝統的なスイーツに、冬場の名物であるヒナイニが挙げられます。トーストした小麦粉のパンに、種を取り除いた柔らかいデーツと溶かしバターを混ぜ合わせて作られます。通常はデザートとして出されますが、それだけでも食事になります。
クレイジャとは、ビスケット生地を特殊な木型に詰めて模様をつけた円盤状の焼き菓子です。デーツの産地であるカスィームのお菓子で、滑らかなデーツのペーストやナツメ糖など様々なフィリングを入れて作られます。持ち手のないカップに入った熱いコーヒーに良く合います。
サウジアラビアのパンケーキと呼ばれる人気のマサビーブは、全粒粉の生地を揚げた小さなパンケーキで、ハチミツやデーツのシロップがかかっています。これに似たルカイマットは、きつね色に揚げた歯ごたえのあるボール型の菓子で、砂糖やハチミツをかけて楽しみます。ボリュームのあるデザート、または、おやつに出されるのが一般的です。ルカイマットは地元でも人気があり、この地域の屋台でもよく目にします。