国の北中部に位置するハーイル(Hail)州。リヤドやジェッダといった大都市ほど人口は多くはないものの、ハーイル市にもハーイル州全体にも、数多くの見どころがあります。ハーイル市の城塞を巡った後は、ぜひ郊外に足を運んでみましょう。お勧めする日帰り旅行を3つご紹介します
ハーイルから北西に1時間強のジュッバ(Jubbah)では、太古の絵画が待っています。ジャバル・ウンム・シンマン(Jabal Umm Sinman)遺跡には、約7000年~9000年前にさかのぼる土器新石器時代の岩の碑文があり、中東地域で最も著名な新石器時代の岩絵が見られます。多彩な碑文やペトログリフは、当時の人々の活動や衣服、動物、武器などを伝えています。このジャバル・ウンム・シンマン遺跡と、ハーイルの南約250kmのアル・ハーイト(Al Ha’it)近くにある、シュワイミス(Shuwaymis)のジャバル・アル・マンジュール(Jabal Al Manjor)遺跡とジャバル・ラアト(Jabal Raat)遺跡は、ユネスコ世界遺産に登録されています。シュワイミス地域で見られる動物や人物の岩絵から、約1万年もの歴史を感じることができるでしょう。
街から北に向かうと、アクティブな冒険を楽しめる迷路のような美しい赤い砂丘が待っています。地元のツアーオペレーターのガイドで砂丘バッシングをしたり、サンドサーフィンに挑戦したりなど、地元の人にも観光客にも有望な日帰り旅行スポットです。ハーイル地方の3分の1を占める広さ40,000k㎡のこの砂漠は、この地域の重要な文化的アイデンティティとなっています。実際、毎年春に、ハーイルは他の自治体とともに、詩、伝統工芸品市、食べ物、砂漠ライフショーなどで砂漠の遺産を祝う「デザートフェスティバル」を開催しています。
ハーイル州の北西部、街から30分強のシャンマル(Shammar)山地に、双子のような山頂、アジャ(Aja)とサルマ(Salma)があります。この2つの山は、悲劇的な愛の伝説に登場する死した英雄とヒロインにちなんで名付けられました。花崗岩の山頂やドームを横切り、湧水やヤシの木々を通り抜けるハイキングでは、ヌビアのミュールジカなどの野生動物も目撃できるかもしれません。山登りを避けたい人は、アジャ山頂の北西斜面に向かいましょう。ここでは保存されたハティム・アル・タイ(Hatim Al Tai)の宮殿の遺跡が見られます。6世紀のアラブの詩人ハティム・アル・タイは、その善行と寛大さで知られ、『千夜一夜物語(アラビアンナイト)』の有名な物語にも登場しています。
今すぐサウジアラビアへの旅行の計画を始めましょう。サウジアラビアではハーイル空港を含む13の主要空港と複数の航空会社を利用でき、国内外へのアクセスは容易です。ノーストレインでもハーイルにアクセス可能。この路線はジャウフ(Al Jouf)、カスィーム、アル・マジマー(Al Majmaah)、リヤドに接続しています。