サウジアラビアの中で、ジェッダほど多様な都市はありません。ボーダーレスなカルチャーシーンがそれを反映しています。例えば、コーニッシュのウォーターフロントに点在するジョアン・ミロやヘンリー・ムーアによる彫刻や、アスルギャラリー(Athr Gallery)に展示されている現代サウジアラビアのアーティストによる挑戦的な作品など。 1968年にサウジアラビアの女性として初めて個展を開いたジェッダのアーティスト、サフェヤ・ビンザグル(Safeya Binzagr)の生涯の作品が展示されているダラット・サフェヤ・ビンザグル(Darat Safeya Binzagr)ギャラリーも見どころです。
ジェッダはまた、変化を続ける都市でもあります。この国で最も重要な歴史地区のひとつアル・バラドでは、古代からの珊瑚石造りの家が復元され、かつては放棄されていた建物内にギャラリーや木工工房、カフェなどが生まれています。迷路のようなアル・アラウィ・スークでは過去へタイムスリップしたような気分を味わえます。一方、その北にあるBoulevardショッピングプラザにはグッチやプラダのショップが並び、未来的な雰囲気でキラキラと輝いています。これがジェッダなのです。ヒジャーズ地域など各地からの歴史と文化がタペストリーのように複雑に混じり合いながら、その目は常に未来を見据えています。